◆2018.6.15up◆健診項目に加えてほしい性感染症、そして更年期のための検査

2018年6月15日

 朝の紅茶を飲みながら開いた朝刊で、ふと目に留まったのが発言欄のコラムの見出し。「性感染症も健診項目に」とあり、筆者が山本佳奈さんという29歳の若い女性医師、勤務地が東日本大震災の被災地・福島県いわき市であることも気になりました。

   

 山本医師の主旨は、性感染症の一つ梅毒が増加傾向にあり、勤務地でも昨年26人の患者が確認された。性感染症ではクラミジア、性器ヘルペス、淋菌感染症なども数多く報告されており、男女とも不妊症の原因となる。これは同世代の問題だと気付き、自分で冊子を作り外来で配ることにした。だが、さらに健康診断の血液検査や尿検査に性感染症の項目を追加することを提言したい。健診項目に入っていれば、定期的な性感染症検査が受けられ、万が一陽性と出たら治療を開始でき、性感染症を知るきっかけにもなるのでは、というのです。

   

 診療の現場でとらえた問題意識から、予防と定期検査を促す冊子を作って配り、健診項目に加える提案として広く発信する意欲的で軽快な行動力に、思わず拍手。そして、大震災でさびれた街並みに、さわやかな風が吹いてきたような印象を受けました。

   

 そして思いだしたのが、更年期世代の女性の健診でも、血液検査に女性ホルモン測定を入れてほしいという女性たちの要望です。働く女性では、自分の不調が更年期症状と気付かずに職場で悩み、そのために仕事を辞めたという方もききます。人生百年時代といわれる現在、平均50.5歳の閉経を挟んで約10年間の更年期は、やっと人生の半分に辿り着いたところ。これから始まるもう一つの人生を健康に歩み続けるためには、自分の身体の状態を知り、適切な治療を賢く活用することは女性の知恵。ここは一つ、更年期世代の健診では血液検査に女性ホルモン測定を加えることを提言してはどうだろうか。

   

 山本医師は性感染症の冊子を作った目的を、「自分の体を守るためには、予防と定期的な検査が大事であることを伝えるため」と書いています。そう、何事も自分から始めることが大事、これは米朝首脳会談をテレビで見ながら、拉致問題に思いを馳せ、ふと思ったことでもありました。(Y)