
下図は、昔の女性と今の女性の生涯の月経数をイメージしたものです。
<女性のライフサイクルの変化と月経>

15〜6才で結婚し、40代ぐらいまで数年おきに7〜8人の子どもを生み、授乳する生活を繰り返すと、一生のうちに生理は50回程度だったと考えられています。(一度の妊娠・出産・授乳で2〜3年間排卵がなくなるという想定)。
つまり、昔の女性の卵巣は一生のうちに50回しか排卵しなくてよかったのです。
現代ではどうでしょう。
初経(初潮)が早くなり、初めてお産する時期も遅くなりました。
合計特殊出生率(一生のうちに一人の女性が生む子どもの数)は、1.32人(厚労省2006年)です。
こうなると、今や女性の卵巣は、初経を迎えて以来閉経まで、ほとんど毎月休むことなく排卵し続けなくてはいけません。
その数は、一生で450回に及ぶとされ、子だくさんで寿命が短かった時代の9倍ということになるのです。
「昔の女性はがまんした(今の女性はがまんがたりない)」
「具合が悪いのは生活習慣が悪いからだ」
こんな言い方がありますが、もっと根本的に、現代女性の卵巣は働きすぎているのだと言うことも頭に入れておく必要があります。
ひどい月経痛(月経困難症)や月経前症候群の治療には、低用量ピルを使って卵巣からの排卵を休ませるという方法がとられます。こうした卵巣オーバーワークの現状を知ると、理にかなった方法ともいえるでしょう。