クリニック訪問3 東京池袋 優レディースクリニック

東京池袋 優レディースクリニック 坂田優医師

優レディースクリニック(東京都豊島区)坂田優先生「どう切り替える? メノポーズ世代の心とからだのストレス乗り越え術」

JR東日本と東武東上線、西武池袋線、メトロ(営団地下鉄)各線のターミナル駅として一日中混雑の続く池袋駅。
その喧騒を通り抜け、東京芸術劇場の向こう側に、優レディースクリニックがあります。

外看板や待合室の雰囲気、看護スタッフの対応がみんなふんわりと“優”しいのが、このクリニックの第一印象でしょう。
院長の坂田優先生に、更年期の女性に多い心と体の悩みについて、そして30代の“プレ更年期”ともいえる世代の不調についてもうかがいました。

 更年期症状にこまったら
40代の患者さんはどのようなことで来院していますか 「40〜50代の半分以上の方はやはり更年期の悩みを抱えてきていますね。生理がとびとびになってきた、不正出血、肩こり、頭痛といった症状に困ってくる方と同時に、最近は「どうも更年期障害っぽいので、ホルモン数値を調べてほしい」といって血液検査を受けにくる方も増えています。

「更年期は女性ホルモンが急減する時期」ということが女性の間に広く理解されてきましたね 採血をして、もしホルモンが下がっていれば、まずHRTでそれを補ってみる方法があります。それでうまく改善されれば「ホルモンの影響で調子が悪かったのかな」と原因がわかりますから、精神的にもホッとされるほうが多いです。
でも、特に40代前半では、まだホルモン数値は下がっていない場合もあります。
「大丈夫。まだ卵巣は元気ですよ」というのですが、そういう時は、やはり環境や性格因子、つまり、
   ・ストレスの多い生活
   ・そのストレスの影響を受けやすい性格
の二つが影響していると考えることができます。

 更年期は心と体の切り替えどき
ホルモン数値が下がっていない時はどのように対応しておられるのですか ホルモンの低下がないと、むしろ「では、いったいこのつらさはなんなんだろう?」と不安になってしまうこともあります。
そこで、心がけているのは「お話を聞く」と言うことです。生活の問題点、ストレスの原因は何なのか?ということを、保険診療の範囲内でできるだけ時間をとって聞くようにしています。
痛みや不調のとりあえずの緩和には頭痛薬などの対症療法の薬を処方し、漢方薬も使っています。

問診はどのように行なわれるのですか" まず電話での受診予約の時に、「いつから」「どんな症状が」ということをある程度伺います。
当院にはカウンセラーの資格を持った看護師もいますので、当日待合室で10分前後のお話を聞き、それから診察室へ、という流れになっています。
初診では、診察室でも10分ぐらいはお話を聞いています。
更年期は、本当にみなさんいろいろな問題を抱えていらっしゃいますね。
だんだん子どもも成長して扱いが難しい年頃になるし、親も少しずつ体が弱くなって、時には病気で介護が必要なこともあるでしょう。自分もだんだん無理が利かなくなる。でも休めないので、頑張っているうちにあちこちに不調が出てくるということだとつくづく感じます。
そこで「気持ちの切り替えが大切」ということなのですね 若い頃から、何でもきちんとしないと気がすまない。周囲に失敗をさらけ出せず、つい頑張ってしまうという人は、ストレスを受けやすいですね。
若い時はエネルギーがあるから何とかなるものの、ふつうに考えると、更年期世代からそれまで以上に健康に元気になるということはあまりありません。
体力が下がってくるから具合の悪い時も多くなるし、それまで頑張ってやっていたことでも、できなくなることのほうが多いんですよ。

自分が自分を見る目、家族が自分を見る目を「変える」
 
どんなふうに切り替えていくといいのでしょう 自分に対する要求水準を下げる、自分を見る目をどこかで変えるしかないのではないかと思うんです。
「その、きちっとした考え方のままいくと自分を追い詰めて、抜け出せなくなってしまうよ」
ということをいうんですね。
そして、家族が自分を見る目を変える、ということも必要。
「お母さんはちゃんとしてるものだ(ちゃんとしていなくてはいけない)」という思い込みを変えてもらって、疲れたら「ごめん、疲れたから休むわ」といえる家族関係を作りたいね、というお話をします。
更年期の症状だけではありませんが、やはり自助努力が一番大切で、医師はそれをお手伝いするしかない、というふうに私は考えています。

 
若い女性も、多く来院されていますね。 近くに大学(立教大学)もあるし、特に夕方は学生さんや仕事帰りのOLさんなどの若い方で混むこともあります。
 20〜30代の悩みは、生理不順で生理が来たり来なかったりか、ちゃんとくるけどものすごい生理痛がつらいという両極端にわかれているようです。
やはり一人暮らしでいい加減な食事をしていたり、忙しくて睡眠が不規則だったりと、どこかに問題があることが多い。「ちゃんと食べてる?」「ちゃんと寝てる?」とつい聞いてしまいますね。
また、生真面目な性格で頑張りすぎて仕事のストレスを抱えている女性、それとこの時期は、クーラーのきつい職場で冷えてしまい症状が出ているなど、環境に問題のある女性も多いです。

冷え性の女性は今とても多いようです そういう問題全部が、年をとるにつれ、ゆくゆくは更年期の問題に重なってくるんですね。
そこで若い女性の診療の中でも、若いうちから女性のホルモンサイクルなどについて理解してもらって、生活習慣とか、考え方とか、自分の環境を整えるなどの話をして、少しでも更年期を楽にすごせるように話をすることもあります。
40代を過ぎ、更年期の症状に直面して考え方や生活環境を180度変えなくちゃ、ということではなく、少しずつ備えていければいいと思うんですよ。

 ホルモン検査はいつからやればいいの?
最後に、ホルモン検査はいつごろからやっておくといいでしょうか 一般に、40代に入った頃から、生理周期が少しずつ短くなり25日周期ぐらいになることもありますね。これは、排卵した後の卵巣の働きが少し悪くなったために、高温層が短くなり、生理周期が短くなるのですが、それでも生理が定期的に来ているうちは、まだホルモンそのものの減少はしていないことが多いかもしれません。
周期が飛んでしまい、2〜3ヶ月に一度になったり、ダラダラと出血が続くというような状況では心配ですので、やはり一度ホルモンをはかって、自分の体の状況を知っておくのがいいと思います。
問題なければ安心だし、下がってきたら「そろそろかな」と心構えができますよね。
また、筋腫などで子宮を全摘出された方などは、40代以降は定期的に数値を測っておくのもいいですね。


健康のため、自分の体重や血圧を知っておくべきなように、ある年代からは自分の女性ホルモン数値も知っておきたいものです。そしてこれからの若い世代の女性たちにも、「女性としての自分を守る健康習慣」として伝えていけるといいですね。
(取材:メノポーズを考える会)

  

坂田優(さかたゆう)先生

医学博士。平成3年東京医科歯科大学医学部卒業後、同産婦人科学教室へ入局。同大学産婦人科病棟医長を経た後、優レディースクリニックを開設。
日本産科婦人科学会・不妊学会・日本女性心身医学会・日本更年期医学会ほか所属。

優レディースクリニック
http://yu-ladies.hp.infoseek.co.jp/index.html
西池袋3−25−11 第8志野ビル2階  TEL 03(3984)2278

坂田優先生が小学校時代から住みなれた豊島区池袋に平成15年開院。
基本的に予約制ですが、新患の方は月〜金曜日なら当日受付できますのでお問い合わせください。(土曜日は完全予約制)
坂田先生は患者さんを急がせず、あくまで穏やかに話をきいてくれる。同じ目線で話ができる女医さんです。


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