| HRTに関するその他の疑問 | ||
| 1 | HRTは自然に反すること? | |
| 2 | 近所の婦人科で「ホルモン注射」というのを しています。これはHRTとは違うのですか? | |
| 3 | 低用量ピルとHRTはどう違うのですか? | |
減少した女性ホルモンを体の外から補充するのは自然の摂理に逆らっているのでは?という声もあります。
しかし、女性ホルモンは妊娠・出産をコントロールしているだけではなく、脳や骨、皮膚などに重要な働きをしています。閉経を迎えるころが平均寿命だった時代と違い、エストロゲンなしの状態で30年以上も生きていくことになるのです。
骨粗しょう症や動脈硬化などの疾患やさまざまな不調を背負い、何種類もの薬の服用を続けることが「自然」でしょうか。本来体内にあったホルモンを補充することで、体内環境を整えるのも治療方法のひとつと考えられるでしょう。
婦人科や内科で行うホルモン注射は、男性ホルモンと女性ホルモンの混合薬を使ったもので月に一度行うことが多いようです。とても広い範囲でいうとこれもホルモン補充療法の一種ですが、当サイトで解説しているHRTとはまったく別物と考えてください。
ホルモン注射で体調が非常によくなる人もいるので否定はしませんが、いくつかの不安もあります。まず、ホルモン注射には長期的なデータがまだありません。月に一度の注射を1年間受け続けると体にどのような影響があるかということの臨床試験結果が出ていないのです。
また、内科などではホルモン補充療法そのものへの理解が進んでいないこともあり、誤用も起こらないとはいえません。たとえば、月に一度処方されるべきホルモン注射なのに毎日行う、週に一度行うなどのまちがった処方をされ、男性ホルモンの影響で声が野太くなったりひげがはえてきてしまうケースもあるようです。
患者の側も十分な知識を持っておく必要があるでしょう。
低用量ピルは、1錠の中にエストロゲンとプロゲステロン(黄体ホルモン)を含んでいます。女性ホルモン製剤であるのはHRTと同じですが、低用量ピルのほうがHRTよりも5倍ほど多いエストロゲンを含んでいます。
ピルは経口避妊薬ですが、月経周期をコントロールして確実な避妊につなげるほか、ホルモンバランスを整えて、月経困難症や過多月経などの治療にも使われます。
閉経まぎわで月経周期が不規則になってくると、中には出血がひどくて貧血になる人、月経前後のイライラや肌荒れ、吹き出物などがひどくなる場合もあります。こうした時の治療法として、低容量ピルを使って出血量を抑え、そのまま閉経後につなげていくというやり方があります。