| 症状・療法別の疑問 | ||
| 1 | エストロゲンのみ(黄体ホルモンなし)を短期間すすめられました。ガンの心配は? | |
| 2 | 作用が弱いと言われるエストリール使用。おりものが増え、血液が混じるようになった | |
| 3 | 不眠、無気力などで更年期障害といわれましたが | |
| 4 | 乳がんになった友人にHRTを反対されました | |
| 5 | まだ30代なのに、更年期? | |
| 6 | 関節の痛みが、朝とくにつらいです | |
ここ一年ほどとても体がだるくて何もやる気がせず、落ち込みがひどい状態です。生理が不順で、半年に2度しか来ないので女性クリニックを受診したところ、ホルモン検査でE2(エストロゲン)=28pg/mLでした。医師からは「エストロゲンのみ(黄体ホルモンなし)でまずやってみましょう」と言われました。黄体ホルモンを併用しないと子宮ガンになる確率が高まると読んだことがあり、気がかりです。
エストロゲンのみでまず3ヶ月が試用期間として有効です。 エストロゲンの単独投与はERT(単独投与法)と呼ばれています。
更年期障害の症状を改善する役割は主にエストロゲンによりますが、エストロゲンは同時に子宮内膜を増やす作用があります(これは妊娠中に胎児を成育させるために必要な機能です)。 妊娠しなければ必要がない増えた子宮内膜は、そのままだと子宮ガンのリスクが高まります。 HRTで併用する黄体ホルモン(プロゲステロン)は、定期的に生理様の出血を起こして、子宮内膜をお掃除する役割をしています。
→→チャートで見るHRTの利用の仕方参照
HRT使用始めの3ヶ月は、黄体ホルモンなしでも子宮ガンなどに結びつく心配はないことがわかっています。
また、胃のムカムカやお腹の張りなどHRTの副作用といわれるものは、その多くが黄体ホルモンの作用によるものです。エストロゲンだけのほうがこうした副作用は出にくいので、その分HRTの効果がよりはっきり感じられるでしょう。
まさにトライアルとしてはお勧めです。
作用が弱い女性ホルモンで、黄体ホルモンが必要ない、出血もないと聞き、「エストリール」を数年使用。調子は良いが、最近、おりものが増え、ときに血液のようなものも混じる。
エストリールでも、年に2,3回黄体ホルモンを使うと良い場合もあります。
「エストリール」はエストロゲン(女性ホルモン)の内、もっとも子宮内膜への影響が少ないエストリオールという成分を含む薬剤です。効き目がおだやかな分、副作用も少ないため、通常のHRTのように黄体ホルモンを併用する必要はないとされています。
症状の比較的軽い方や、「出血するのはいや」という更年期過ぎのポスト・メノポーズ世代の方などに用いられる場合が多いものです。
しかし、人によっては子宮内膜の反応がまだ活発で、おりものが増えたり出血が見られたりする場合もあります。こうした場合には(超音波で子宮内膜の厚さを測ると、5〜10mm位のことが多い)、年に2〜3回、黄体ホルモンを併用するという方法もあるのです。
また、弱いHRTを受けている場合も、HRTをしていなくても、この年代になったら子宮ガン検診は定期的に受けましょう。
対人関係のストレスで不眠に。心療内科で睡眠薬を処方されたが、あまりよくならないので、婦人科を受診したところ、更年期障害といわれました。ホルモン補充療法は効果があるのでしょうか。
朝、体がこわばっている時は、まずふとんの中で、ゆっくりと手指で「グー」「パー」を繰り返したり、腕の曲げ伸ばしをしたり、体をほぐすことをおすすめします。また、元気な時と同じようにふとんから勢いよく起き上がろうとせず、体を横にしてからヒジとヒザを使って起き上がると、少し楽なようです。<br>
女性の健康とメノポーズを考える会では、このように、体がつらい時にも簡単にできる「メノポーズエクササイズ」も提案しています。<br>
HRTを行って不調が改善されると、少しずつ元気ややる気が出てきて、ウォーキングをしたり、ストレッチ教室に通い始めるという人も多いようです。<br>
忙しく体を動かしているようでも、仕事や家事だけの毎日ではどうしても疲れがたまりやすくなります。毎日30分歩くのが無理な時は、たとえば歯磨きをしている間にひざの曲げ伸ばしを50回するとか、テレビを見ながら肩を回すなどのことはできそうです。<br>
自分にできることから、始めてみませんか。
閉経後しばらくしてから、肩の痛み、朝のだるさ、しみや弛みなど顔の老化を感じるように。血中コレステロールも上がったので、医師と相談してHRT(作用の弱いエストリール)を選択。
しかし、掛かり付けの内科医は「しんどくないならやめた方が良い」との言葉。強い更年期症状でホルモン注射を打った後に乳がんになった経験のある友人には大反対されました。
HRTを行なって乳がんになるかという点ですが、もっとも新しいデータでは、エストロゲン単体ではむしろ乳がんの発生を押さえるとされています。(エストロゲンを処方した群と、処方しない群では、処方した群に乳がんの発生が少なかったとい
う結果が出ています)
また、エストロゲンと黄体ホルモンを両方とも連続投与した場合、使用5年以上で、非常に僅かですが、乳がんが増えるという結果が出ています。
エストリールは、黄体ホルモンを使わないタイプの軽いHRTですので、これによって乳がんが起こりやすくなるというデータはどこの国にも出ていません。
また、もし、エストリールでは症状があまり抑えられなかった場合、貼り薬やジェル剤のHRTに切り替えることもあるかと思いますがその場合も、「周期的併用法(月のうち半分だけ黄体ホルモンを飲む)」にすることで乳がんの発生率が上がらない方法を取る事ができます。
職場のストレスからか、めまいや頭痛、だるさ、微熱、生理不順などがつらく退職。内科では特に異常は見つからず、自律神経失調症といわれて、安定剤とビタミン剤を飲んでいます。最近母親に「私の更年期の時とまったく同じだ」と言われました。
ストレスから一時的な卵巣機能低下。更年期とは別物でしょう。
更年期と診断する一つの根拠として卵巣機能の低下、停止(閉経)があります。これは血液中の女性ホルモン(E2)と卵胞刺激ホルモン(FSH)を調べればわかります。
この方のケースは、仕事のストレスなどから自律神経のバランスが崩れ、一時的に卵巣機能が影響を受けてしまっているのでしょう。不調の内容は更年期と同じでも、30代では閉経による更年期症状はほとんど起こりません。(まれに「早発閉経」の場合があります)
体だけでなく心もゆったりと休めるように、ストレス解消を考え、生活のしかたを考えましょう。心身ともに十分な休養をとり、卵巣機能の回復を待てば、症状は自然に治まってくるでしょう。
朝、目が覚めた時にヒジやヒザが痛くて、立ち上がるだけですごく時間がかかります。 手指がこわばっていて、水道の蛇口をひねるのも辛いくらい。休んでいると、夫に「朝からダラダラするな」と言われます。整形外科で電気をかけてもらい、ビタミン剤や痛み止めをもらいましたが、あまりよくなりません。医者の診断は「運動不足」、一日30分のウォーキングを指導されましたが、仕事が忙しく疲れているのに、運動などやる気になれません。
低用量ピルは、1錠の中にエストロゲンとプロゲステロン(黄体ホルモン)を含んでいます。女性ホルモン製剤であるのはHRTと同じですが、低用量ピルのほうがHRTよりも5倍ほど多いエストロゲンを含んでいます。
ピルは経口避妊薬ですが、月経周期をコントロールして確実な避妊につなげるほか、ホルモンバランスを整えて、月経困難症や過多月経などの治療にも使われます。
閉経まぎわで月経周期が不規則になってくると、中には出血がひどくて貧血になる人、月経前後のイライラや肌荒れ、吹き出物などがひどくなる場合もあります。こうした時の治療法として、低容量ピルを使って出血量を抑え、そのまま閉経後につなげていくというやり方があります。