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乳房の健康を守るために習慣化したいこと。ブレスト・アウェアネスのすすめ

乳がん罹患率は上昇し、高齢化している

女性がかかりやすいがんの中でも、乳がんは長く罹患率の第1位を占めています。以前は40代が罹患のピークとなっていましたが、近年の統計では乳がんも高齢化がみられます。
2020年の統計によれば、60代を中心に40代から80代前半までは高い罹患率が続いている状態なのです。

(国立がん研究センター 年齢階級別罹患率【乳房2020年】https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/14_breast.html#anchor2

ブレスト・アウェアネス「乳房を意識する生活習慣」とは

こうした中、厚生労働省を中心に提唱されているのが「ブレスト・アウェアネス」という考え方です。

定期的に乳がん検診を受けることはもちろんなのですが、ブレスト・アウェアネス(乳房を意識する生活習慣)で、日頃から乳房の状態に関心を持つことを重要と考えます。

「検診を受けているから大丈夫」と考えるのではなく、自分の乳房の状態に起こる変化を日頃から意識して、見逃さないようにすること。

そしてもしも小さな変化を感じたら、すぐに乳腺科などの専門医に相談するという正しい受診行動を「いつもの習慣」として意識することを勧めています。

また、検査の受け方や日々の生活の中でできるヘルスチェックについても、情報をアップデートしていくことが重要です。

大人世代の女性は誰もが、乳房を意識する生活習慣(ブレスト・アウェアネス)を

<ブレスト・アウェアネス 4つのポイント>
1)自分の乳房の状態を知るために「視る」「触る」習慣をつけましょう
2)しこりや乳頭からの分泌物など、乳房の変化に気をつけましょう
3)ほんの少しでも変化を感じたらすぐ医師に相談しましょう
4)40歳になったら2年に1度乳がん検診を受けましょう
      (厚生労働省リーフレットなどよりまとめ)

最初に述べたように、乳がんにかかりやすい年代は広がっています。
何歳になっても、上記のポイントのような乳房を守る行動をとるには、生活習慣にしていくことがとても大切です。

日本人に多いデンスブレスト(高濃度乳腺)

乳がんの罹患率は上昇していますが、早期に発見して治療を開始すれば、乳房も温存でき、治りやすいがんといわれています。

その一方で、日本人の場合、特に50歳以下では、乳腺の密度が濃い「デンスブレスト(高濃度乳腺)」という状態の女性が多いことがわかっています。デンスブレストでは、マンモグラフィの画像全体が白く写ってしまうことで、乳がんが見つかりにくい、乳がんかどうかがはっきりしない「疑陽性」という判定が付きやすくなるとされています。

デンスブレスト自体は病気ではないので心配はいりません。検診では、マンモグラフィとエコー(超音波)検査を合わせて行うことで、より精度の高い乳がん検査が可能になります。

家庭でのセルフチェックのコツ

ブレスト・アウェアネスは、特別なことではなく、生活習慣として身につけていくと捉えてください。
たとえば、入浴時や着替えのときなどに、下着を外して乳房を映してみます。上半身がしっかり写る大きさの鏡があれば、日々のチェックに役立ちます。

手を上げたときの乳房の動きに左右の違いがないかなどもみてみましょう。
月経のある世代の女性では、月経の前と月経が終わったあとで胸の張りが変わってきます。

自己触診では「月経の終わった後がもっとも胸の張りや痛みがないので、触診に適している」とされます。しかし、月経の前も後も「視る」「触る」ことで、そうした自分の乳房の周期的な変化も実感できるでしょう。

セルフチェックのポイント

家庭でのセルフチェックをサポート

日頃から自分の乳房を意識し、その状態を知っておくことで、異常の出現に気が付きやすくなります。「自分で触っても、よくわからない」というとき、小さなしこりなどの変化に気づきやすい「乳がん検診手袋」などを取り入れてみるのもいいでしょう。少しでも異常を見つけたら、ためらわずに専門医の診察を受けましょう。
 

特殊加工された3枚のフイルムで構成された薄い透明手袋。この手袋を着けることで指先の感覚が鋭敏になって小さな違和感をキャッチしやすくなり、セルフチェックに役立つとされています

「乳がん検診手袋」問い合わせ先⇒
一般社団法人ブレストケア倶楽部  https://www.breastcare.club/