女性が健康で充実したライフキャリア
が実現できる社会づくりを目指して
-Q&A- このページは50代の悩みに関する記事です。

性交痛に困っています

みもざ

更年期、腟の乾燥や性交時の痛みに悩む女性は多い

多くの更年期女性が感じているのになかなか話題になりにくいのが、セックスに関する悩みです。女性の体は年齢とともに変わってきます。エストロゲンの減少が著しい50代、人によっては40代後半から膣の分泌液が減って粘膜が乾燥し、セックスでひどい痛みを感じる、出血するということもあります。

腟に潤いがなくなることにより、外陰部や腟が乾燥・萎縮して、雑菌が繁殖し、日常的な痛みやかゆみ、イガイガ感などの原因になります。痛みだけでなく性交の後に膀胱炎を繰り返す場合もあり、高齢期にかけて女性のQOL全体を低下させるといってもいいでしょう。

電話相談に寄せられる性交痛の悩み

当協会の相談電話にも、性交痛に関する悩みはよく寄せられます。「膣がひりひりして痛いので夫を避けてしまう」「求められるととてもつらい気分になる」「夫の機嫌が悪くなり、関係がギクシャクしてきた」……。体のことだけでなく、そこから派生して夫婦の関係や家庭内の問題が話題になることもしばしばです。

この悩みは、なかなか率直には言い出しにくいものです。多くの人は、まずはホットフラッシュのことや不眠のつらさ、月経周期の乱れなど更年期のさまざまな悩みについてご相談され、しばらくしてから「実はその…」と言いにくそうに切り出されます。「こんなことに悩んでいるのは私だけかもしれない」と迷っている方も多いように伺われます。しかし、これはむしろ更年期~高齢期ではとてもポピュラーな問題です。もっと声に出していいし、それによって「誰にでも起こるし、解決策も見つかる」ということが広く知られていくといいと考えています。

医療で解決することも多い。恥ずかしがらず婦人科受診を

性交痛は、主な原因がエストロゲンの減少による腟粘膜の乾燥にあることが明らかです。腟粘膜が乾燥し刺激に弱くなるとセックスの後に膀胱炎が起きやすくなります。そこでまずこの悩みを感じたら、更年期医療に詳しい婦人科医師を受診してほしいということは、電話相談でも常にお伝えしています。

婦人科では、問診と腟鏡による診察を行い、腟粘膜の炎症や萎縮があるかを調べます。治療薬として「エストリオール(一般名)」腟剤があり、性交痛や萎縮性腟炎に対して健康保険が適用になります。腟に入れる座薬で腟周囲にのみ作用する局所治療薬であり、HRT(ホルモン補充療法)で使用されるエストロゲン製剤の中ではもっとも低用量です。

市販品の腟ゼリーやクリームを使ってみるという選択肢もあるでしょう。潤いをもたせるということは、腟壁を傷や感染から守るためにも重要です。さまざまな製品がありますので、成分の信頼性や価格などもよく確認してください。

婦人科・更年期外来リスト

男性にも理解を求め、夫(パートナー)とともに解決を

中には、この問題から夫婦の溝がどんどん深くなってしまい、とうとう熟年離婚につながってしまうというつらいケースもあるようです。女性が我慢に我慢を重ねた結果「こちらの体のことをまったくいたわってくれない。結婚してからずっとそうだった」と恨みつらみが爆発してしまうケースも耳にします。一人で悩みを抱え込まず、我慢しないで夫と話をしてみませんか。

協会の電話相談には、この問題で男性側から相談がくることがあります。エストロゲン腟剤の体への作用(影響)や、信頼のおけるクリニックを探すにはどうしたらいいかなどを訊ねられることもあります。夫の側もよりよい解決策を求めているのです。

最近は「男性の更年期」もよく話題になります。忙しい仕事のストレスもあり、中高年世代から心身の不調を抱えているのは男女とも同じです。

どう切り出したらいいかわからないときや、性交痛が起こる原因などについてうまく伝えられないと思ったら、このページをプリントして見せていただいてもいいでしょう。「女性の健康とメノポーズ協会でこう言っていたのだけど…」「電話相談で聞いたら、こういう人も多いらしいのよ」と当協会の名前を使ってみるのもおすすめです。

当協会電話相談のご案内